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日本産科婦人科学会東北連合地方部会

東北大学産婦人科平成23年6月4日(土)、5日(日)の2日間、弘前市において「日本産科婦人科学会東北連合地方部会」が開催されました。2日間を通して天気は快晴で、気持ちのよい日和でした。

6月4日(土曜日)は開会式に続いて9時より第8回東北連合産科婦人科学会研修医会が開催され、当大学の研修プログラム「SUSROG」がベストプログラム賞を受賞しました。日頃東北各地の関連病院で研修している専門医取得前の先生たちが集って、日頃の研修話に花を咲かせていました。

研修医会終了後、一般演題が始まりました。周産期の群で、岩手県立中部病院から2題、戸草明日香先生と新沼花恵先生が発表しました。また東北大学から佐藤孝洋先生が潰瘍性大腸炎大腸全摘術後に妊娠33週で消化管穿孔を起こした珍しい症例を発表しました。戸草明日香先生が発表した“妊娠中MMI内服で新生児頭皮欠損を発症した一例”が優秀演題を受賞しました。腫瘍の群で、岩手県立中部病院の藤澤夏行先生が発表しました。

東北大学産婦人科15時10分からは秋田大学の寺田幸弘先生より“細胞骨格系に演出されるヒト命の始まりにおける女と男の美しい営み”と題した教育講演がありました。たくさんの動画や蛍光写真を交えながら受精のメカニズムを大変楽しく解説していただきました。

その後一般演題が再開し、周産期の群で、仙台赤十字病院から谷川原真吾先生、宮城県立こども病院から佐藤聡二郎先生、白河厚生総合病院から阿部雄悟先生、術前診断・周術期の群で、東北大学から佐藤いずみ先生、不妊・異所性妊娠の群で、岩手県立中部病院から菅原千裕先生、内視鏡手術の群で、黒澤靖大先生がそれぞれ発表し活発な討議がされていました。

一般演題終了後、総懇親会の予定でしたが、その少し前に地元のアイドルであるりんご娘やたかまるくんが登場するというサプライズがあり、大変盛り上がりました。その後の懇親会も三味線のライブが流れる中、多くの先生が他大学や関連病院の先生方と久しぶりの再会を喜び、親交を深めていました。

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東北大学産婦人科6月5日(日)は7時45分からのモーニングセミナーに続き、一般演題の発表がありました。内視鏡手術の群で、仙台医療センターの早坂篤先生が2例、気仙沼市立病院の重田昌吾先生が1例発表しました。普及しつつある単項式腹腔鏡手術の実際について、それぞれの先生方が自分の経験を発表し、お互いの診療に生かそうと活発に討議していました。仙台医療センターの早坂篤先生が優秀演題を受賞しました。周産期の群では大崎市民病院の佐々木恵先生、スズキ記念病院の阿部有香先生が発表しました。

10時20分から山田秀和先生(当大学大学院医学系研究科がん医科学連携講座婦人科腫瘍学分野教授)が教育講演「卵巣癌治療〜世界のコンセンサスに基づいた今後の展開〜」の座長を務められました。


東北大学産婦人科 また、八重樫伸生教授がランチョンセミナー、総会後のワークショップで座長をされました。ワークショップでは「産婦人科診療ガイドライン−婦人科外来編-」の編集に携わった武田卓先生がパネリストをされ、ガイドライン作成委員会、評価員会、コンセンサスミーティング等で議論されたことを踏まえて解説されていました。
2日間を通して、当大学、関連病院の先生方がたくさん発表され、日頃の診療に熱心に取り組んでいる様子が伺えました。また研修医会で当大学の研修プログラムがベストプログラム賞を受賞したことも今後の研修制度をよりよいものにしていく上で大きな励みになるものと思います。


〜実際に発表のため参加された先生の感想〜

 

佐藤 孝洋

2011年6月4日、5日に青森県弘前市で開催された日本産科婦人科学会東北連合学術講演会に参加してきましたので報告します。

自分は、4日午前に行われる研修医会で「より働きやすい環境をつくるために、男性医師の立場から」というテーマの発表予定で、3日午後に打ち合わせがあったため、3日に弘前入りしました。他大学の研修医と打ち合わせをしながらお互いの大学の職場環境などについて男性医師、女性医師が一緒にいろいろな議論が出来ました。打ち合わせの後は、若手研修医主催の交流会が鍛治町の居酒屋で行われ40人近くの参加がありました。打ち合わせの続きでそれぞれの働く環境についてや、震災時の経験など話に花が咲き大変に盛り上がりました。弘前大学の研修医会実行委員長から酒どころ青森の名酒「田酒」の差し入れもありとてもおいしい夜でした。

ちょっと二日酔い気味で挑んだ6月4日研修医会は参加者が例年より多く少し緊張しました。発表は予定通りのところで笑いを取れたのでリラックスすることが出来、そのまま続けて一般演題の発表もあり、波に乗るように無事に終わることが出来ました。

夕方の総懇親会の前に会場のフロアで青森のアイドル「りんご娘」のライブが行われ、予想外のイベントに思わず熱狂してしまいました。ライブ後は握手と記念撮影もしてもらいいい思い出になりました。総懇親会も沢山の弘前市長はじめ多数のゲストの参加と沢山のお料理で盛大に行われ大満足でした。その後、東北大学関係者の交流会が鍛治町で開かれ、多くの若手研修医が参加しました。東北大学産婦人科で制作したDVDを鑑賞し(詳しくはHPをご覧ください)、普段は各研修病院でそれぞれに働いているためなかなか話せない人たちといろいろな話しをして盛り上がりました。とくに、初期研修医一年目の参加もたくさんあり、医師を志したきっかけや産婦人科にかける熱い思いを聞くことが出来て、自分も初心に帰ることが出来た気がします。自分も先輩たちに沢山指導してもらって、今日の自分があり、段々に自分も指導する機会が増えてくることにプレッシャーも感じますが、明るく元気な後輩の存在は、自分たちのヤル気にも繋がっています。連日の深酒で体はすこしつらかったですが、とても収穫の多い学会でした。

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