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留学報告

オーストラリア 西オーストラリア大学短期留学

熊谷 祐作

西オーストラリア大学
私は7月9日から7月30日の3週間、西オーストラリラ大学(The University of Western Austraria;UWA)、School of Women’s and Infants’ Healthへ短期留学して参りました。UWAでのヒツジ実験は現地では“sheep season”と呼ばれており、7月前後にオーストラリア、イギリス、アメリカ、そして日本から研究者が一堂に集まって、複数のプロトコールの実験が並行して行われ、人工胎盤実験もその中の1つとして実施されています。昨年の実験では人工胎盤装着時の循環管理や羊水汚染による敗血症という課題を克服し、1週間の養育を可能にしました。よって、今年はよりヒトへの応用に近づけるべくコンパクトな人工子宮内で、臍帯カテーテルの改良を図ることを目標としました。

この研究は先の留学報告の通り、当科としては産科長の斎藤昌利特命教授が継続的に取り組まれているものになります。今回の研究メンバーはUWAのMatthew W. Kemp博士と留学中の新生児科医である臼田治夫先生、そこに日本から斎藤昌利先生と、東北大新生児科医で周産母子センター副部長の埴田卓志先生、東北大の研究室リーダーである渡邊真平先生、佐藤信一先生、新参者の私を加えた計7名で行いました。

人工胎盤装着における手技は、試行錯誤を重ねた結果、改良をすることができた一方、さらに解決すべき課題を見つかりました。また、コンパクト化した人工子宮と羊水濾過システムにおいても改良したため、胎仔管理は良くなりましたが、さらに改善点も見つかりました。残念ながらプロトコール通りにならなかった部分もありましたが、実りの多い研究となりました。今期の日本での研究ではさらに良い研究をしようと、メンバー皆熱く前を向いております。また、妊娠羊と人工胎盤下の胎仔を超音波で毎日評価し、成長と循環機能の変化を調べました。この様なデータの蓄積が今後の人工胎盤の評価を裏付けすることになるでしょう。

上記研究以外に、アメリカチーム(Alan Jobe教授)の胎仔肺研究の手伝いとして、妊娠羊の運搬、毛刈り、体位確保、帝王切開、妊娠羊への薬剤投与などの経験を積むことができました。

  パースの朝焼け   パースの朝焼け  
  胎仔超音波のため、羊さんを抱っこしたところ   胎児超音波  


Mattさんと日本人チームでの
ステーキディナー
レクリエーションとしては、夜遅くに300g越えの赤身牛肉のステーキとサラダに地ビールを大量に摂取しながら、男4人で語り合うという夕食や、羊臭くなったまま食べる昼食や、空いた時間に街や立派な公園のランニングと、まるで部活の合宿の様な毎日でした。正直、普段運動していない私にとって、10kmのランニングはかなりきつかったです。またAlan Jobe教授宅に招かれた際に、子羊の丸焼きを研究チーム全員で食べ尽くし、楽しく語り合ったり、Matt博士とディナーに行ったりしたのも良い経験でした。美味しいビールが多いので、地ビール文化は日本以上なのかもしれません。大好きなShirazが身近にあるのに、意外と値が張るためワインは控えめにしていました。

留学開始早々に胃腸炎となり大変な思いもしましたが、先輩方のサポートのおかげで充実した3週間を過ごすことができました。

最後になりますが、お忙しい中快く送り出して下さった八重樫先生を始め、医局の先生方、また周母の先生方には大変感謝しております。この経験を今後の臨床、研究に還元できるようにさらに精進していきたいと思います。

留学報告としては下記のサイト「東北大学総合周産期母子医療センター 新生児科指導医養成事業」にも当研究室の新生児科医の先生方が体験記を載せております。ぜひ覗いてみてください!

http://www.ped.med.tohoku.ac.jp/newborn/lineup/uwa.html