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留学報告

シアトル留学報告

豊島 将文

 私は平成20年7月より2年9ヶ月間、米国シアトル市のフレッドハッチンソン癌研究所に留学させて頂きました。私の従事したプロジェクトの概要は、がん遺伝子c-Mycと合成致死作用を持つ遺伝子群(特にkinase)を大規模siRNAスクリーニングで探し、そのkinaseの特異的阻害剤をがん治療に応用する、というものです。当初は神経芽細胞腫(30%でMYCN過剰発現が見られる)をモデルにしていていたのですが、卵巣がんで同様のプロジェクトの研究費が2つ取れたので、卵巣がん細胞株を扱う仕事をしてきました。非常に面白い仕事になりそうだったのですが、論文発表前に帰国になってしまったので引き続き大学で実験をしたいと考えています。

 帰国への準備を進めていた3月に東北地方を中心に大地震がありました。東京から仙台への交通が遮断されていた事と、原子力発電所事故の状態が不明であった事より、予定よりアメリカ滞在を延期して様子を見ていました。このアメリカ滞在の間に、研究所の友人達からとても温かい心遣いを受けました。被災していない自分達としては心苦しい面もあったのですが、アメリカの素晴らしい一面を見る事が出来たと思います。

 

豊島 将文