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海外学会報告

2016 ACOG Annual Clinical and Scientific Meeting (May14-17 Washington, DC)
若手海外派遣随行記

西郡 秀和

日本産科婦人科学会は、若手の産婦人科医が各国の学会で活躍・交流することを推進し、世界のリーダーを目指す産婦人科医を育成すること目標の一つとしている。そのプロジェクトの一環として、選抜された若手医師達が毎年ACOG Annual Clinical and Scientific Meetingに派遣されている。その若手医師の引率役;随行幹事を三好博史先生(広島大)ともに拝命し、Washington, DCで開催された学術集会に参加する機会をいただいたので紹介する。

行きの飛行機内で急患があったが、若手医師達が素早く駆けつけ、連携・チームワークもよく、適切に対処していた。この様子を見て、この若手メンバーなら現地でも積極・適切に行動でき有意義なものになると確信に近いものを感じた。

ACOG ではpresident dinner への招待や的確な案内などの厚遇を受けた。日本から藤井知行理事長、木村 正副理事長、工藤美樹理事が招待されており、合流した。学術集会においては、あらかじめ決められた講演と、オプションで参加申し込みしたセミナー等に参加した。学会プログラムは、臨床現場における話題・問題点に主眼が置かれたもので、教育的な内容が主なのが特徴である。医療におけるマネジメントや心理学的側面、社会的問題に焦点を当てたプログラムが複数開催されていた。

ACOG 若手医師との交流は主に夕食会や朝食会での意見交換によって行われた。夕食会等に参加していたACOG の若手医師は各地区を代表して選抜され、高いモチベイションを持った医師であった。日本の若手医師は積極的に交流を深めていた。

発表では、日本の 若手医師達の発表は、いずれもプレゼンテイションと質疑応答を堂々とこなしていた。また、round table でランチを取りながらの学術的意見交換をする場にも参加していた。現地医療機関(George Washington University Hospital)の見学は、貴重な経験であったが、ここでも日本の若手医師達は積極的に多くの質問をしており、他に見学したい場所をリクエストしていた。

随行幹事としての我々の主な役割は、スケジュール管理を含む若手医師の統括であったが、若手医師達は、我々があえて指導しなくても、礼節をわきまえつつ、適切に行動、意見交換会でも積極的に交流しており、「よい意味」で見守るだけであった。

日本産科婦人科学会からの今回の2016 ACOG Annual Clinical and Scientific Meetingへの若手派遣者は以下のとおり、飯田美穂医師(慶應義塾大)、神崎優医師(京都大)、佐山晴亮医師(東京大)、津田さやか医師(富山大)、中島文香医師(横浜市立大)、中筋貴史医師(東京医科歯科大)。

合間をぬって、市内観光や食事会、飲み会を楽しみ、日本チームの絆も深まり、私にとっては、思い出深い、楽しい随行となった。(滞在中に私は風邪をひいてしまいましたが、、、)

最後に、今回のACOG Annual Clinical and Scientific Meeting に随行幹事として参加する貴重な機会をいただき深謝いたします。事務の武田さん、ACOG事務のジェニファーさん、ありがとうございました。