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海外学会報告

The Society of Gynecologic Oncology(SGO)
2014 45th Annual Meeting On Women’s Cancer(2014.3.22〜25)
Satellite Surgical Course: Didactic and Hands-on Surgical Training session(2014.3.21)

渡邉 善

 

 2014年のSGOは、3月22日から25日までアメリカフロリダ州タンパで開催されました。当教室から八重樫教授と高野先生が本大会に参加されましたが、私は本大会の前日に企画開催されたSkills Labo「Satellite Surgical Course: Didactic and Hands-on Surgical Training session」から参加させて頂きました。

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海外学会報告 学会本会場はこれまで5年前のSGOなど多くの国際学会が開かれたタンパ・コンベンションセンターで行われ、Skills Laboはそこから徒歩5分ほどの距離にあるCenter For Advanced Medical Learning And Simulation(CAMLS)という大きな医療技術トレーニング総合施設で行われました。
 参加者は24名ほどで、そのほとんどが北米出身で、アジア系が3名、日本から出席者は私のみでした。トレーニングの目的は「腹腔鏡もしくはロボットにおける婦人科癌手術」で、午前中は朝8:30集合の後みっちり講義が組まれ、午後は腹腔鏡グループとロボットグループに分かれ時間が許す限りwet laboで技術を磨くというものでした。

 

 今回のSkills Laboでは、リンパ節廓清術のコツとトラブルシューティングについて特集され、従来の腹腔鏡での後腹膜アプローチ式廓清法や、ロボット支援下手術でのポート配置バリエーションが強調されていました。午後のWet Laboでは、手術室に入るとすでに腹腔鏡やda Vinci Siがスタンバイされた遺体献体や幼若豚がずらっと並んでおり、そんな中トレーナーから指導を受けながら、リンパ節廓清や膀胱縫合、尿管吻合、大静脈止血などの手技を実践しました。モニターを見ながらトレーニングに集中していると、トレーナーや同じグループの参加者が話す英語は全く耳に入らず終始苦戦しましたが、根気強くアドバイスしてくれて何とかプログラムを完遂することができました。

 

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 今回のトレーニングの中で初めてda Vinci Siを操作しました。初めは感覚の違いで腹腔鏡よりもむしろ難しいと感じていましたが、すぐに慣れて開腹に似た感覚で手術をすることができました。以前より想像していた通り、実際に操作してみるとロボット手術は腹腔鏡下手術の延長ではなく開腹手術の発展型であると感じたとともに、ロボットは悪性腫瘍手術に適していると思いました。実際SGO本大会でも多くの手術Video sessionが多く組まれており、その中で有効性、安全性からロボットの適応が拡大され、これからの婦人科悪性腫瘍手術のスタンダードとなっていくのだと思いました。また日本では今年ようやく子宮体がんに対する腹腔鏡下手術が保険適応となったところで、ロボット手術についてはまだまだ乗り越えなければならない壁多く見通しも立っていない現状ですが、近い将来日本でも急速に普及する技術であることは確実で、この流れは止められないのだと思います。今回の経験を今後の内視鏡下手術トレーニング、教育へ活かして、婦人科悪性腫瘍に対する内視鏡下手術の本格導入を目指したいと思います。

 

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 学会外活動では、ちょうど学会開催中にヤンキースがタンパでキャンプを張っていたので、元楽天の田中将大投手や黒田投手の試合を見られるのではないかと期待していましたが、残念ながら予定が合わず練習さえ見ることはできませんでした。その代りというわけではありませんが、今回の学会では日本各地から参加された先生方と毎晩のように夕食を共にし情報や意見を交換することで学会発表されていた内容を深く理解することができました。

 今回は私にとって初めての海外学会の参加でしたが、とても有意義なものでした。このような機会を与えて頂いた八重樫教授をはじめ教室の皆様に感謝申し上げます。