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海外学会報告

61th SGI (Society of Gynecologic Investigation) Annual Meeting参加報告

只川 真理

 

海外学会報告平成26年3月26日〜29日にイタリアのフィレンツェで開催された61th SGI (Society of Gynecologic Investigation) Annual Meetingに参加させていただきました。フィレンツェはイタリアの中部、トスカーナ地方に位置し、15世紀にはメディチ家擁護の元でルネッサンスの中心となった「花の都」です。古い赤茶色の屋根の建物と細い石畳の道から成る街はまさに古都という感じで、とてもきれいでした。朝晩はまだ肌寒くはありましたが、春のフィレンツェは比較的天候が穏やかで日中は暑いくらいの時もありました。

 

 

 

海外学会報告学会は中央駅から徒歩3分程度という利便性の高い所に位置する会議場で行われました。SGIは主に不妊内分泌、周産期分野のシンポジウム、一般演題が発表されるかなり大規模な学会です。内容的には子宮内炎症、胎盤・筋層の生理、早産・FGR・妊娠高血圧症候群、内膜症や子宮腺筋症・筋腫の基礎的研究から臨床まで多岐に渡り、非常に興味深いものでした。今回、当教室からは八重樫教授、菅原先生、斎藤昌利先生、末永先生、只川の計5人が参加し、斎藤先生、末永先生、只川の3人はポスター発表を行いました。私個人は昨年に続いて2回目となりましたが、前回同様様々な国の方に演題を説明させてもらい、それぞれの国の共通性や違いを話し合いました。また、今後の研究に際してアドバイスをもらうこともできました。国際学会では今、世界のコンセンサスがどうなっているか知ることができる利点もありますが、今回は(私自身の研究テーマである)子宮筋腫のAKT/mTOR経路など分子標的についてのシンポジウムが開催されたこともあり、自分が読んでいた論文を書いた著者達の生の声が聴けたり、ポスター会場でも実際に研究者とdiscussionをしたり、大学院生である私にとっては非常に刺激となり、大いに勉強させていただきました。

 

海外学会報告フィレンツェは主要な観光スポットが徒歩圏内で行けるということもあり、混んでいる時間帯を避ければ少しの空き時間でも観光ができるというところも魅力でした。豪華絢爛なメディチ家ゆかりの建物や美術館が多くあり、有意義に時間を使いました。3月26日の夜には運よく地元フィオレンティーナとACミランの試合があるということで岡村州博先生、けい子先生と合流し、サッカーの最高峰であるセリエAを観戦しました。さすがイタリアの国民的スポーツだけあって、熱狂的なフィオレンティーナファンに囲まれながらではありましたが、ACミランの本田圭佑を応援し、興奮の一夜を過ごしました。イタリアは食事もおいしく、非常に充実した旅となりました。

 

 

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SGIは基礎的な話も多く、昨年参加した際は難しく感じることも多かったですが、大学院3年生となった今年はさらに内容を理解し、研究の面白さ・興味深さを実感することができ、本当に参加して良かったと思っています。今後も世界の最先端の知見を得、将来の研究・臨床へのヒントを得る場として、多くの教室員が参加していくことを期待しています。

 

末永 香緒里

2014年3月26日から29日にかけて、イタリア・フィレンツェで開催されました第61回SGIに、齋藤昌利先生、只川真理先生とともに参加させていただきました。今回、菅原教授も参加されており、そして八重樫教授はSGOから駆けつけてくださり、小心者で国際学会に不慣れな私にとって心強く感じられました。
皆様ご存知の通りフィレンツェの市街中心部はユネスコの世界遺産に登録されており、サンタ・マリア・デルフィオーレ大聖堂、ヴェッキオ宮殿をはじめとする数多くの歴史的な建築物が保存される街です。今回はその街の中心にあります、Firenzafiera Congress and Exhibition Centerが会場となっておりました。

 

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演題は周産期から婦人科にかけて幅広く、数多くのセッションがありました。私は妊娠高血圧関係の話を中心に聞かせていただきました。講演内容は臨床関連の話もありますが基礎研究を含むものが多く、その発症メカニズムやそれに基づく治療応用について、現在世界でどのように研究が進んでいるのかを知ることができました。また研究の方向性を模索するという立場でも刺激的な場になりました。講演もポスターの数も多く、すべてをみることはできませんでしたが、産婦人科分野において数多くの様々な視点から研究が行われており、また現在の研究の流れを感じることができました。

今回学会に参加し一番よかったと思えた点は、ポスター発表をさせていただいたということでした。国際学会参加自体不慣れであり、また英語も不得意の私にとって、ポスターの前に立ち、英語で人に話しかけるというのは大変勇気のいることでした。しかし一度話しかけてみると、私の未熟な英語力にもかかわらず話を聞いてくださる方がいて、また質問だけでなくアドバイスをくださる方がいたり、論文にするよう強く勧めてくださる方がいらっしゃり、機会があれば研究を続けてみたいと思いました。また自分がやってきた研究に自信をもてるようになりました。さらに勉強をすすめていた中でわからなかった点について、講演をされていた先生に声をかけたところ、その先生の考えを教えていただくことができ、大変勉強になりました。

最後に、今回このような貴重な機会を与えていただいた、八重樫先生をはじめ、その間日常業務を負担いただいた医局の先生方に大変感謝しております。