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海外学会報告

The Society of Gynecologic Oncology (SGO) ・
The 2012 Annual Meeting on Women's Cancer

大槻 健郎

海外学会報告平成24年3月24日から27日までアメリカテキサス州オースチンで開催されたSGOに参加しました。

アメリカの婦人科腫瘍学会に相当しますが規模は大きく、ポスター発表約350演題、口演約60演題、教育講演・シンポジウム形式約30講演の発表がありました。アメリカの学会ではありますが国際化は進んでいて世界各国から参加者が集まっています。そのことを反映して学会プログラム委員会に埼玉医大国際医療センターの藤原恵一先生が委員として加わっていました。

今回の発表では2つの大きな国際共同臨床試験の中間解析結果が報告されました。

1. Ramdomized phase III noninferiority trial of first line chemotherapy for metastatic recurrent endometrial carcinoma: A Gynecologic Oncology Group Study (GOG209)

この臨床試験は進行・再発子宮体癌に対して初回治療として標準治療であるTAP(パクリタキセル・アドリアマイシン・シスプラチン)療法とTC(パクリタキセル・カルボプラチン)療法を比較したランダム化第3相試験です。試験治療であるTC療法の非劣性を証明するのがこの臨床試験の目的です。奏効率はTAP群51.3%・TC群51.2%、無進行生存期間(PFS)中央値はTAP群14か月・TC群14か月、全生存期間(OS)は中央値TAP群38か月・TC群32か月でした。いずれも統計学的有意差はなく毒性はTC療法が軽い傾向であったため今後の臨床試験ではTC療法を標準治療として用いるとしています。

2. Results From a Second Interim Overall Survival Analysis in OCEANS, a Randomized Phase 3 Trial of Gemcitabine, Carboplatin, and Bevacizumab Followed by Bevacizumab to Disease Progression in Patients With Platinum-sensitive Recurrent Epithelial Ovarian,Primary Peritoneal, or Fallopian Tube Cancer (OCEANS)

この臨床試験はプラチナ感受性再発卵巣癌に対して初回治療としてGC(ゲムシタビン・カルボプラチン)療法とGC+BV(ベバシズマブ)療法を比較したランダム化第3相試験です。BVの上乗せ効果があるかどうかを検証する臨床試験です。PFS中央値はGC群8.4か月・GC+BV群12.4か月とGC+BV群で有意に延長しました。OS中央値はGC群35.2か月・GC+BV群33.3か月と有意差と認めませんでしたが、これはセカンドライン以降の治療が積極的に行われるためであると考察されていました。

オースチンはテキサス大学があるためそのロゴマークであるロングホーンがいろいろなところで見られます。今年ダルビッシュ選手が移籍したテキサスレンジャースも同じテキサス州内ですが、そちらはあまり取り上げられてなく同じ町であることが地元の人々には大事なのだと感じさせられました。