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海外学会報告

10th FMF World Congress

星合 哲郎

 2011年6月26日から30日まで、マルタ共和国で開催された第10回Fetal Medicine Foundation 10th World Congress (10th World Congress - Malta 2011)に参加して参りました。

 今回の参加者は、多忙を極める木村教授の日程調整がつかなかったため、医局からは私一人(産婦人科医の妻も同行)での参加となりました。現地では福島県立医科大学の藤森教授、安田先生、東京大学の上妻教授、亀井先生、国立成育医療研究センターの左合先生、函館えんどう桔梗マタニティクリニックの遠藤力先生などが参加され一緒に様々な話をさせていただきました。

 学会はマルタの中心Vallettaから少し離れたところにあるHILTON MALTAで開催されました。FMF World Congressは数年前よりEurofetus research meeting、Fetal Medicine Foundation meeting、EuroGentest meetingの3学会が合同となっており、26、27日はEurofetus research meeting、28〜30日はFetal Medicine Foundationmeeting、30日はEuroGentest meetingがそれぞれ中心と分かれておりました。

東北大学産婦人科 東北大学産婦人科

 今回は木村芳孝教授とFMFのpresidentでありますprofessor Nicolidesとの共同研究である胎児心電図のうちTTTS: Evaluation of cardiac performance by abdominal fetal ECGと題したposterを共同演者として発表して参りました。胎児心電図に対する関心は高く、今後さらに症例数や疾患数を増やしていかなければいけないとあらためて感じました。

共同演者のClarissa、Rodriguezとともに

 私は今回初めてFMF World Congressに参加したのですが、ヨーロッパを中心に発展途上国も含めた多くの国から参加者が集まっており、臨床に関する研究発表がメインの学会である印象を受けました。日々の臨床にすぐにいかすことができそうな話題が多く大変勉強になりました。それ以上に感動したのが先生達の情熱の凄さでした。朝のセッションが通常の9時くらいから始まるのですが発表・討論時間などはないに等しくひたすら討論をし続けるのです。(一部の先生のみが中心ではあるのですが。。。)中には演者そっちのけで討論をかわすこともありました。そのため予定通りに進行することはなく、20時終了予定が22時過ぎまでかかった日もあったくらいでした。たとえそうなってもpartyを行い翌日はまた何事もなかったかのように討論を繰り返す先生達のパワフルな姿に驚きました。例年のことらしくそれが計算されているのでしょう、3日目と最終日の午後の予定が空けてあり、そこですべてが調整できすべての内容が終了するのがまた面白かったです。

東北大学産婦人科 東北大学産婦人科
with professor Nicolides Night party at LIMESTONE HERITAGE

 マルタ共和国はマルタ本島、ゴゾ島、コミノ島と2つの無人島からなる共和国で、全部あわせても総面積が淡路島の約半分といういわゆるミニ国家の1つです。ヨーロッパのへそとも呼ばれることもあるように地中海の中央、イタリアのシチリア島の南93km程のところにあり、ヨーロッパ屈指のリゾート地としても有名です。歴史は古く、島には約5000年前からの数多くの古代遺跡が現存し、また首都vallettaは騎士団時代の栄光を今日に伝える壮大な城塞都市です。マルタは地中海では珍しく公用語は英語(もちろんマルタ語も)で、英語語学留学の地としても知られていますが、みんなものすごく早口で聞き取るのに苦労することも多々ありました。敬虔なカトリック教国であり、家族を大切にする国民性のマルタはヨーロッパの中でも特に治安のよい国で、携帯やバックをそのまま置いて席を少し離れても平気というのは驚きでした。そんなマルタの人々もこと車の運転となると非常に気が短く、車線は守らないは、クラクションは鳴らすは、内側から抜いていくは…何でもありで、タクシーに乗っていて何度肝を冷やしたかわかりません。シエスタの習慣の残るマルタ、人々はたっぷりお昼寝をした後、ゆっくりと町に出て、街は8時過ぎからにぎわってきます。結婚式もマルタスタイルで、暑い日中を避け、なんと夜の9時くらいからパーティーを開いているようでした。非常におおらかなマルタとマルタの人々、時間も約束もゆったり、のんびり…滞在する方もキリキリせず、のんびりマルタスタイルで過ごすのが本当はよいのかもしれないと思いました。学会でなければですが。。。

東北大学産婦人科 東北大学産婦人科

 

 今回このような大変貴重な経験をさせていただきましたことに大変感謝しております。今後ともこの経験を日頃の臨床にいかしていけるよう日々精進したいと思います。八重樫教授、木村教授をはじめ留守にした間ご迷惑をおかけした皆様誠にありがとうございました。