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子宮頸癌
妊孕能を温存した子宮頸部切除術
子宮頸癌は、ごく早期のものであれば、円錐切除術(子宮頸部の病巣のみを円錐状に切除する手術)によって病巣のみを切り取り妊娠・出産は可能です。しかし進行期が1A期以上になった場合、子宮を摘出せざるを得ず、自分自身で妊娠・出産することはあきらめなければならないのが現状です。しかし、当教室では病巣の子宮頸部を広く摘出し、かつ将来赤ちゃんのベッドになる子宮体部は温存する「広汎性子宮頸部摘出術」に取り組んでいます。
当教室では平成14年から平成31年4月までに34例の患者様にこの手術を行っております。
当教室での適応基準
1)腫瘍径2cm以下の進行期1Aから1B1期と見込まれる
2)画像上子宮頸部以外に病変がないこと
3)赤ちゃんがほしい希望が強いこと
以上の基準を満たした場合にまず円錐切除術を施行し、摘出した病巣の所見を顕微鏡で確認し、周囲への浸潤がないか確認します。さらに、取り残しがないか、リンパ節への転移がないか慎重に確認した上で「広汎子宮頸部切除術」を施行します。
ご自身が手術の適応があるかどうかは、実際に診察を経て担当医よりご説明します。