◆ カトレアの森 お食事会

日時 2014/12/4(木) 11:30~15:00
場所 「みちのく伊達割烹 菜時季 大原」
内容 お食事会(花膳)

 忘年会を兼ねたランチ会が行われました。掘り炬燵式になっている和室のお部屋で、たっぷり3時間半、笑顔いっぱい寛ぎの時間を過ごすことが出来ました。寒い時期で、暮れのお忙しい中にも関わらず13名様のご参加をいただき、楽しいひとときとなりました。ご参加いただいた中に、入院中にお隣のベッドだったというお二人の方がおられ、他に仲良くなられたもうおひとりの方を交え、帰りは3人でお茶を飲みながら、お喋りに花を咲かせたそうです。そういったお話を伺えるのは本当に嬉しい限りです。次の機会にも皆様、ぜひお越しください。


◆ 第10回カトレアの森総会(活動報告会) ・ 「吉永 浩介先生 特別講演会」・グループワーク

日時 2014/10/18(土)11:30~16:00
場所 宮城県民会館・東京エレクトロンホール宮城601会議室
参加費 無料

10月18日、カトレアの森の総会・特別講演会を下記の通り、開催いたしました。

◇11:30~ 活動報告会(従来の総会):カトレアの森会員のみ
 平成25年度 第10回総会が行われました。顧問である特定非営利活動法人・婦人科腫瘍関連支援機構理事長の八重樫 伸生先生(東北大学医学部 産科学婦人科学分野教授)、吉永 浩介先生(独立行政法人国立病院機構 仙台医療センター 産婦人科医長)もご多忙のなかご臨席くださり、温かいメッセージを頂戴しました。

 活動報告会では、平成25年度の事業報告・収支決算報告、平成26年度の事業計画・役員について発表いたしました。平成25年度は会員数が33名増え、宮城県対がん協会や、東北大学病院がんセンター先進包括的がん医療推進室主催のピアサポーター(仲間同士の支援)育成研修にも、自ら積極的にご参加下さる会員さんが増え、非常に嬉しく感じました。
 各診療科の先生が講師をしてくださる茶話会(勉強会)は大変好評をいただいており、平成26年度も継続して開催いたします。皆様からのご要望に出来る限りお応え出来るよう、企画運営して参りますので、沢山の御参加をお待ちしております。平成26年度は引き続き阿部が会長を務め、7名のメンバーが運営にあたります。いつも大変多くの皆様方から、沢山の温かいご支援や励ましを頂戴し、心より厚く御礼申し上げます。これからも、ご協力、ご支援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

◇13:00~ 独立行政法人国立病院機構 仙台医療センター
  産婦人科医長 吉永 浩介先生(カトレアの森顧問)
  特別講演会 『カトレアの森との8年間』

 第10回となる特別講演会では、カトレアの森顧問であり、独立行政法人国立病院機構 仙台医療センター産婦人科医長の吉永 浩介先生より、「カトレアの森との8年間」と題し、お話をいただきました。
 吉永先生は、八重樫 伸生先生と共に、カトレアの森の立ち上げの準備期から会に携わり、開設当初は、実際に運営の中心を担っておられました。それから現在に至るまで、様々な局面において多大なるご支援ご協力をいただいております。講演会では、これまでの出来事を振り返り、懐かしいエピソードと共に、カトレアの森への想いをお話くださいました。
 「8年と7か月前、ちょうど全く同じこの会場で誕生したのがカトレアの森。第1回目の患者会がこの会場でというのも何かの御縁。今日は皆さんのお元気な顔が見られて本当に有り難いと思う」と感慨深げなご様子でお話が始まり、カトレアの花言葉は“成熟した大人の魅力”なのですよ、とも教えて下さいました。
 会の設立準備当時、がん診療の時代が患者と医療側との相互理解の時代になってきており、がん緩和医療の導入がなされるようになってきていたという状況があり、患者会設立は八重樫教授からのご提案がきっかけであった事。心に残る患者さんや看護師さんのエピソード。立ち上げの際には、既存の患者会の幹事さんから開催のコツを学ばれた事。会の発足にあたり、そのお知らせやスタッフ募集の為、外来診療の際に沢山のチラシを配布してくださったこと。病棟デイルームへの事務局設置の際の、院内周知のエピソード等、立ち上げ時の道程について、懐かしいお話がありました。
 活動はその後、順調に進み、向井 亜紀さんが講師を務めてくださった最初の講演会のことや、印象深いゲストスピーカーの方のお話、新聞取材やラジオ出演、日本癌治療学会学術集会での患者として、会のスタッフがスピーチをさせていただいた時のこと等、対外活動を含めた数々の活動のエピソードを懐かしい写真と共にお話し下さいました。
 そして、「華々しい活動もよいのですが・・」と、カトレアの森の基本姿勢について触れられ、「カトレアの森の活動の中心は、やはり、茶話会・会報・病棟デイルームでの患者さんとの交流です」と仰いました。その為、茶話会講師の依頼も、自身の大事な仕事のひとつであり、これまでに多くの先生方にご協力を頂き、開催は既に54回に及んでいる事や、これから治療をうける方のための「治療ガイドライン」の出版前には、カトレアの森が患者の立場として、記述内容のチェックをしたというお話もされました。
 最後に、“私自身は患者さんたちと普通にお話のできる、世界的にも大変ありがたい医者だと思っています。
こんな機会を持っている医者は本当に少ないと思う。患者会を細く長く続けてほしい。体調に気をつけて、細く、長く、共にゆっくり歩んでいきましょう”とのお言葉を頂き、講演会は終了しました。
この有り難く嬉しいお言葉を頂戴し、このようなお心の温かく素晴らしい先生と出会う事が出来た私たちは、本当に、なんて幸せな患者なのだろうと、改めて心から思いました。

◇14:00~ グループワーク
 特別講演会終了後、初めての「グループワーク」が行われました。対象者は、婦人科がんの患者さんとそのご家族の方。下記の4つのテーマに分かれ、各グループには、アドバイザーの皆様とファシリテータ(進行役)としてカトレアの森スタッフが加わり、参加者の皆様から、経験した不安や悩みなどお話して頂きました。
 *手術による後遺症(吉永 浩介先生)
 *治療による副作用と後遺症(化学療法センターがん化学療法看護認定看護師:上原 厚子さん)
                   (地域医療連携センター相談員:小笠原 喜美代さん)
 *生活に関わること・患者支援対策・経済的心配など(がん診療相談室相談員:本間 とし子さん)
 *フリーコーナー(がんセンター先進包括的がん医療推進室:吉田 久美子さん、真溪 淳子さん)

 婦人科がん患者のグループワーク開催は、東北ではこれまでなかなか機会がなかったと思いますが、皆様が普段周りの人に話せず溜めてしまった気持ちや不安・心配事などを、この場で口に出していただき、「ひとりじゃない。仲間がいる」と感じていただけたと思っております。会場ではどのグループもとても賑やかにお話が飛び交っていたように見受けられました。
講師の方や患者仲間に聞いたり話したりして、少しでも不安が軽くなり、気分良くお帰りになれていたら、大変嬉しく思います。アドバイザーの皆様、ご参加下さった皆様、どうもありがとうございました。


◆ 第54回 カトレアの森 茶話会

日時 2014/9/18(木) 13:30~15:30
場所 東病棟7階 SGT室
内容 「漠然とした不安。・・どう付き合う?」
講師 東北大学病院 産婦人科 臨床心理士  高橋 弥生 先生

 会員の皆様を対象に実施したアンケートの結果から、実に多くの方々が、何かしらの心配事や漠然とした不安を抱えていらっしゃることが分かりました。そこで、第41回茶話会でもお話いただいた臨床心理士の高橋さんに再びお越しいただき、お話を伺いました。「感情の役割」「不安の役割」という言葉がとても印象的で、マイナスに捉えてしまいそうな「不安」というものにも、きちんと意味があり、必要なものなのだと知り、心がスッと楽になっていくのを感じました。

感情の役割
人は、不安を感じずに生きて行くことができたらどんなによいかと思うものですが、不安や怒り、悲しみなどの感情には、何れも大きな役割があります。そのような「感情」は、「今の状況が自分の心にとってどういう意味を持つか」を教えてくれます。例えば、悲しみが深いほど、安静にして大事にする時間が必要であり、少し時間をとって態勢を立て直す必要がありますが、もし『悲しく』なければ、自分を労わる事なくいつものペースで生活してしまうでしょうから、心身に負荷がかかる結果となり、うつ状態になってしまうという事も考えられます。
不安とは? 不安の役割について
「不安」は「安全が確保されていない」という事を知らせてくれる感情。この先の安全が確保されていないので不安を感じるわけで、未知のものに不安を感じるのはその為です。
「不安」は安全確保の為に重要な役割を果たし、不安を感じる為、安全を確認するなど、安全でないという状況に応じた対処が出来るわけですので、人間に備わる自己防衛能力と言えます。
⇒ お話の詳細は、こちらの会報ダイジェストにてご確認下さい。

リラクゼーション
自分で出来るリラクゼーションについて教えていただきました。
心と体は繋がっています。呼吸法・筋弛緩法・ストレッチなどにより体の緊張をほぐしてあげると、脳の興奮を和らげ、心の緊張をもほぐす効果があり、心身ともにリラックスすることが出来ます。寝る前に行えば、質の良い眠りに繋げることが出来るかもしれません。

高橋先生のお話により、不安には重要な役割があり、人にとって必要な感情であること、軽減する方法があることを知り、とても癒やされた時間になりました。自分で出来るリラクゼーションを実践してみたり、持っている不安を誰かに聴いてもらったりし、少しでも軽くなりましょう。


◆ 第53回 カトレアの森 茶話会

日時 2014/7/17(木) 13:30~15:30
場所 外来棟B 1階 がんセンター キャンサーボード室
内容 「アロマセラピー」 ~自分で好きな香りのトリートメントオイルを作ってみよう!~
講師 東北大学病院看護部 アロマセラピー同好会の看護師さん6名

 7月の茶話会は、かねてより念願だった「アロマセラピー」がテーマでした。
東北大学病院看護部には、看護師さん方が作っておられる「アロマセラピー同好会」があります。
院内にある「がんサロンゆい」相談員の本間さんのお力添えをいただき、お陰様で今回の茶話会が実現しました。

 ディフューザーやハーブティーもご用意いただき、会場内には、ラベンダーのいい香りとリラックス系の気持ち良いBGMが流れていました。参加された皆様方も、周りの方とワイワイ自然と会話が弾み、お陰様でとても楽しい会となりました。積極的に精油を選び、楽しそうに過ごされている皆様のお姿を拝見し、参加型の茶話会もよいものだと感じました。 今後もアロマセラピーをテーマにした茶話会を定期的に開催出来たらいいなと思っております。
同好会の看護師さん方には、大変お忙しい中、6名もの方に御協力をいただき、本当にありがとうございました。またどうぞよろしくお願いいたします!
※詳細はこちらの会報ダイジェストでご確認下さい。


◆ 第52回 カトレアの森 茶話会

日時 2014/6/12(木) 13:30~14:30
場所 外来棟B 1階 がんセンター キャンサー・ボード室
内容 「術後の排尿障害について -注意点と対策-」
講師 東北大学病院泌尿器科 医局長 海法 康裕 先生

 6月の茶話会では、泌尿器科医局長を務めておられ、神経泌尿器科・泌尿器内視鏡手術がご専門の海法 康裕先生にお越しいただき、お話を伺いました。

婦人科(骨盤の手術)の場合の排尿障害は、尿が出にくくなるケースが多いのですが、手術でどの神経を触ったかで、尿が漏れたり、頻尿になる方もおり、色々だそうです。
尿を出す神経は骨盤内をひろく網目状にはしっており、婦人科臓器や直腸の手術では、多かれ少なかれ尿を出す神経が切除する範囲に含まれるため、排尿障害がおこります。神経は脂肪の中を走っているイメージで、神経そのものは通常みえません。
また、「切除する範囲にどれだけの神経が通っているか」は個人差が大きく、同じ手術をしても、排尿障害の後遺症が起こる場合と起こらない場合があります。同様に、後から排尿の機能が戻るかどうかも、切除範囲にどれだけ神経が含まれていたかによって左右され、個人差が大きいというお話でした。
この排尿障害への対策が研究され、現在は術中電気刺激で膀胱の圧を診ながら尿を出す神経を同定し、この電気刺激を使って神経をできるだけ温存するということが可能になってきました。
茶話会では自分で出来る排尿管理について、いろいろ伺いました。
詳しくはこちらの会報32号ダイジェストでご確認ください。


◆ 第51回 カトレアの森 茶話会

日時 2014/5/15(木) 13:00~14:30
場所 東病棟4階 第5会議室
内容 「下肢リンパ浮腫のセルフケア・実技編」
講師 東北大学病院 肢体不自由リハビリテーション科   古澤 義人先生
リハビリテーション部 理学療法士
坪田 毅 先生 ・ 小玉 岳 先生 ・ 宍戸 祐介 先生

 肢体不自由リハビリテーション科より古澤義人先生と、リハビリテーション部より理学療法士の先生方をお迎えし、下肢リンパ浮腫のセルフケアについてご指導をいただきました。
こちらの先生方には、毎年春頃にこうして勉強会を開催いただいておりますが、お陰様でとても好評をいただいており、今年で3回目の開催となりました。実際に皮膚に触れ、セルフリンパドレナ―ジのコツを掴みやすいよう、脚を出せる服装で皆様にご参加いただきました。

 セルフエクササイズ、セルフリンパドレナ―ジなど、ひとつひとつ坪田先生より御説明をいただきながら、モデルになって下さった小玉先生の動きを真似、自分たちも動いてみました。
その模様は会報に纏めましたので、そちらを抜粋した会報31号ダイジェスト版でご確認ください。


◆ カトレアの森 お食事会

日時 2014/3/8(土) 11:30~14:00 
場所 「みわ亭」
参加費 1,450円(花かご膳:税込)

 昨年6月以来、久しぶりのお食事会が開催されました。
この日は生憎の雪となりましたが、16名の方がご参加下さり、あちこちで談笑の花が咲きました。 普段の茶話会は木曜日開催の為、これまでなかなか参加出来なかったと仰る方が、「今回は土曜日だったから、私も来ることが出来ました!」と喜んで下さったり、「みんな明るいですね!私は自分の(病気の)ことを人にこんなに話したのは初めてです」 と、初めて参加された方が笑顔いっぱいで話してくださったり、それぞれに楽しい時間を過ごして頂けたご様子で何よりでした。


◆ 第50回 カトレアの森 茶話会

日時 2014/2/13(木) 13:30~15:30
場所 東病棟7階 SGT室
内容 「がん体験をした医療者との語らい」

 がんを体験された医療職の女性にお越しいただき、一緒に語らう会を行いました。まずは全員の簡単な自己紹介の後、予めいただいていた質問の『胸の痛みに関すること。薬の副作用への対処』等について、医療者の方に伺い、参加者の皆様からも、それぞれの体験に基づいたアドバイスや情報交換がされました。

治療について・後遺症の悩み・家族間の問題・辛い時のメンタルケアなど、実に様々な話題が飛び交い、家族間の問題では、「家族は、患者本人に、何と声をかけてよいのか悩む」という話が出て、「そんな時は、“辛い時は言って”と一言声をかけるだけでよいのでは?」とアドバイスがありました。
また、『自分の不安を、言葉として外に出す』という意味で、お墓やお金の事など、言いにくい話を敢えてする、という方もおられました。また、配偶者が居る方の悩み、居ない方の悩み、それぞれの内容は異なりますが、改めて皆で考えました。

辛い時のメンタルケアでは、ピアサポーターと会い、サバイバー同士が支え合うことの必要性が語られ、サバイバーから言われる“がんばれ”の言葉は、素直に受け入れる事が出来るという声が多くありました。また、“ダメな自分探しをやめて「あること」「できること」を考えよう。一人で考えず人と話そう。グータラな自分も大事にしよう。自分を第三者として客観視出来ると、少し楽になれるよ。うつは誰でもなる心の風邪の状態なので、辛い時には専門の医療にかかる事も必要”・・・等、体験者ならではの沢山のお声やアドバイスを頂きました。そして今回は「死」についての語り合いもあり、献体・臓器移植の話や、遺影撮影経験のお話も出て、まさに体験者ならではの、とても有意義な語り合いの会となりました。