◆ 第31回 カトレアの森 茶話会

日時:2009/12/17(木) 13:00~15:30
場所:新東病棟7階 SGT室

■第一部内容:『なくならない命の流れ ~ヒト生殖の美しさ、不思議さ~』
講師:東北大学病院 産婦人科 准教授 寺田 幸弘先生
参加費:無料

■第二部内容:『クリスマスリースを作ろう』
講師:カトレアの森 スタッフ
参加費:材料代実費 2,000円

今回は初めての試みで二部構成の茶話会となりました。
第一部は『なくならない命の流れ~ヒト生殖の美しさ、不思議さ~』と題し、寺田幸弘先生のお話を伺いました。
「命とは無くならない流れである。すなわち、命に長い、短いはない。私たちの命は両親からの大切な流れ!」
これを今日は分かっていただきたい、というお言葉からお話が始まりました。事前に、「本当に素晴らしい映像で感動するから!素敵なものを見せてあげる」・・とキラキラした笑顔で先生が仰っていた通り、初めて拝見した受精の様子は、何とも表現しがたい 神秘的でとても感動的なシーンでした。

実は拝見する前は、婦人科のがんを体験し、妊娠・出産を体験出来なかった立場として、この映像はつらくて見られないのではないかという個人的な思いがありました。しかし、この受精する際の卵子と精子の意思を持ったかのような不思議な動き、遺伝子、精子星状体、顕微授精のシーンは、切なさも少し感じたものの、それ以上に心に深く響き揺さぶられるような 大変に素晴らしいもので、拝見できてよかったと心から思いました。映像に、寺田先生の情熱溢れる温かい言葉の解説が加わり、より感動できたのだと思います。先生の想いや熱意が籠められている言葉の端々から、私たちに何を教えて下さろうとしたのかが、伝わってきたように感じました。その他に妊娠率、卵子の話、エストロゲンの働き、更年期のこと、ホルモン補充療法の効果と危険性なども伺いましたが、時間が短かったため、また改めて機会をいただきたいです。

続いての第二部は、クリスマスも近いということで、生の材料を使ったクリスマスリースの作成に挑戦しました。
自然のものに触れる喜び、形になっていく喜び、自分で作り上げ完成させることが出来た喜びを味わうことが出来ました。リース作りはとても楽しい作業で、出来上がりが多少不恰好でも、自分の作品には愛着を感じるものですね。手先を使う事で、ストレスも発散できていたように思います。リースは1年くらい飾っておけるかも、ということなので、眺めながら長く楽しめるようです。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

◆ カトレアの森 お食事会

日時:2009/11/14(土) 11:30~14:30
場所:「菜時季 “大原” 本格的美見和食」
参加費:1,500円

いつも茶話会・お楽しみ企画共に木曜日の開催が多いのですが、今回はお勤めの方にもご参加いただけるようにと、土曜日の開催にしてみました。こちらの『大原』さんは、仙台駅に程近いビルの中にあります。落ち着いた個室を用意していただき、時間もたっぷりお料理もたっぷり、楽しむことが出来ました。お料理は一の膳、二の膳、デザート、ドリンクまでつき、お腹いっぱいになりました。

ご参加の方で、「私はカトレアの企画には全部参加したいの!」そして「私はたった今、退院してきたばかりでここに来ました!いつも楽しみにしているんです。」という方々がいらっしゃり、本当に嬉しく思いました。(退院直後と伺い、お身体の心配はしましたが)
皆さま方がたいへん楽しそうに語らい笑い合って、それが活力となってくれているお姿を拝見すると、我々スタッフも大変嬉しくて喜びを感じ、次の企画に向けての張り合いが増します!
楽しみにしてくださって、ありがとうございます。

いつも思いますが、同じ治療の体験者同士、気心が知れ盛り上がり、容易に分かり合えるのがいいですね。安心します。また次回も元気な顔でお会いできたら嬉しいです。今回参加できなかったみなさまも次回はぜひ!!

◆ 第5回カトレアの森総会 ・ 「武田 卓先生 特別講演会」

日時:2009/10/10(土)13:00~15:00
場所:仙台市医師会館 5階研修室
参加費:無料

◇13:00~ 総会(カトレアの森・会員のみ)
 会員の皆さま方に、平成20年度(2008.10.1~2009.9.30)の事業報告・収支決算報告、並びに平成21年度の事業計画案・収支予算案を発表し、ご承認をいただきました。引き続き、会則の改正、新スタッフ等についての事務局案を発表しご承認いただき、役員の改選を行いました。
2006年から続けて参りましたカトレアの森の地道な活動を、多くの方に知っていただけるようになりました。
今後も常に周りに目を配り耳を傾け、勉強し的確な情報を発信し、謙虚で明るく、皆様方と関わりをもってまいりたいと思います。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

◇14:00~ 武田 卓先生 特別講演会
『 婦人科がんにおける漢方治療  ~心と体の漢方処方箋~ 』

 先進漢方治療医学講座 准教授の武田 卓先生にお越しいただき、お話を伺いました。
漢方薬って何?から始まり、漢方薬の得意とする分野、処方の決め方など興味深いお話が続きました。診察は「四診」と言って、顔色や表情だけでなく、皮膚や舌の状態、声の大きさ、話し方、体臭、自覚症状と 普段の体質傾向、そして脈やお腹も触って診るそうです。その細かい症状にあわせて、個々の体質にあった薬剤を見つけていくということで、ぴったり合ったものが見つかれば、症状の改善が大いに期待されそうです。

●同病異治 「同じ病気でも異なった薬で治療する」
●心身一如 「こころと体は一体のものである」
    「心」さまざまな精神活動や感情は、内臓の機能と密接に関連して営まれる。

「漢方治療だけでがんを治すこと、全ての症状を治すこと、残念ながらそれはできません。でも西洋医学の治療で弱った体を元気にすること、副作用を軽減すること、QOL改善(care)、これらは可能です。いろいろなやり方がありますが、その中のカードのひとつとして、漢方治療を応用していきたいと思います」とのお話でした。

この日のお話と、スライド及び配布資料は、カトレアの森の為に武田先生が新しく作って下さった、婦人科がん患者向けの貴重なものでした。会員の皆様からの質問は事前にアンケートの形で受け付けさせていただき、それをお話の内容に加えて構成してくださいました。大阪からいらした武田先生。随所に楽しい工夫が施されており、かわいい挿絵も入っていて、とても温かいお人柄を感じました。またもっとお話を伺いたいと思いました。武田先生、どうもありがとうございました!

◆ 第30回 カトレアの森 茶話会

日時:2009/9/17(木) 13:00~15:00
場所:新東病棟4階 第5会議室
内容:『おしえて!緩和ケア病棟  お部屋はどうなっているの? 緩和ケアセンター紹介』
講師:東北大学病院 緩和ケア病棟 看護師 中村 悦子先生
参加費:200円(年会費納入者は無料)

 西病棟17階にある、緩和ケアセンターについて、お話を伺いました。
こちらは医療者であっても普段は入ることが出来ず、もちろん私たち患者も、実際に見学することは出来ません。
なのでスライドでたくさんの写真と一緒に、センター内の暮らしを教えていただけたのはとても有意義なことでした。(センターのホームページには簡易版の映像があるそうです)

 各お部屋、センター内の設備、入院中の生活、どんな行事があるかなど、細かくお話をしていただきました。
スタッフには医師3名、看護師20名、看護助手1名、そしてセンター専属のボランティアの方が約30名、精神科医師、音楽療法担当、リハビリ担当、美容ボランティアさん、ソーシャルワーカーの方など、実にたくさんの方がいらっしゃり、支えてくださっているそうです。そして患者の家族、親類、友人、知人を含め、患者本人の希望と受け入れがあれば、その方は24時間面会自由だそうです。

 スライドで見るセンター内は、ボランティアの方々の手により、季節感を取り入れた素敵な作品が飾られていて、雰囲気がまるで個人の自宅のようで、それがとても印象的でした。「患者さんには、日常的な雰囲気を味わっていただきたいと思ってサポートをしている」ということで、ティータイムの時間なども設けてくださっているそうです。
そして何かケアをする時には、ゆったりした雰囲気で出来るように、あまり大きな声では話さない、声をかけながら丁寧に、と心がけているのだそうです。患者さんが希望しているか、満足しているかに常に配慮し、とにかくご本人の希望を尊重する。そして情報を提供し、患者本人の自己決定を支える。時期を待つ。とも仰っていました。
中村先生が「緩和ケアセンターは死ぬ場所ではなく、生きる場所なんです」とお話されていましたが、本当に、
入院生活というよりも、場所を移動した日常生活、という印象を受けました。そして支えてくださるたくさんのスタッフの方々に、ありがとうの気持ちがいっぱいになりました。

 入所希望時は、まず婦人科の医師に伝え、緩和医療科の外来に電話し、日時を予約。
順番は、状況ではなく、あくまでも申し込み順になるそうです。

 お話のあとに、ご参加のみなさまからたくさんの質問や体験談が寄せられました。
中村先生にお答えいただいたり、参加者さん同士のアドバイスが飛び交ったり、とても活発にお話が進みました。
大変貴重で大事な会話が続き、みなさまが心に秘め、今まで出せなかったことを吐き出すことにも繋がり、とてもよい機会になれたのではないかと思いました。中村先生、本当にありがとうございました。

◆ 第29回 カトレアの森 茶話会

日時:2009/7/16(木) 13:00~15:00
場所:新東病棟4階 第5会議室
内容:『子宮がんに関する現状と展望』
講師:婦人科 准教授 伊藤 潔先生
参加費:200円(年会費納入者は無料)

 子宮頸がんの発症原因であるヒトパピローマウィルス(以下、HPV)について、がん検診について、子宮頸がんワクチンについてなど、お話は多岐に亘りました。

 HPVは、性体験のある人の8~9割くらいは、一度は感染の可能性がある一般的なウィルスで、感染してもほとんどは一過性。7割は1年以内、9割は2年以内に免疫力により自然に排除されるそうです。しかし約15種類あるハイリスク型HPV に感染し、自然排除されず感染が長期化すると、細胞に異常が生じ、平均で10年の後にそれががん化する場合があるそうです。(1000人に1人くらい)
 子宮がんは無症状であることが多いゆえ、検診しなければなかなか見つかりません。HPV感染からがんに進行するまでには5~10年の歳月がかかり、がんになる前には「異形成」という状態になる。だから定期的な検診を受けていれば、がん化する前の異形成の段階で、必ず発見・治療ができます。
今秋から5年事業で国が行う子宮頸がん(20・25・30・35・40歳配布)乳がん(40・45・50・55・60歳配布) の検診無料クーポン券等も積極的に活用し、どんどん定期的な検診を受けてくださいとのことでした。

 子宮頸がんワクチン(治療効果はなく、あくまでも予防ワクチン)は既に世界100国以上で承認され、12歳前の女子に接種しているそうですが日本ではまだ。海外データでは予防効果は100%に近く、重篤な副作用の報告も無いそう。一刻も早い認可を願うとのお話でした。宮城県では、今年から全国に先駆けて検診にHPV検査を導入(ベセスダ分類。現在、健康保健適用を申請中。今のところは、自費で5、000円程度かかります)。 ワクチンが実用化され、検診受診率が高まれば、子宮頸がん撲滅が可能になっていくだろうとの展望を伺いました。

 また子宮体がんの場合はメタボリックシンドロームに注意(糖尿病・肥満・高血圧など)だそうです。2005年に肥満と全がん罹患との関係で、BMI上昇に伴い罹患率も上昇傾向にあると発表されたそうで、 特に子宮体がん、乳がんの罹患率は高くなるそうです。

 術後の定期検診で行う頸部から骨盤までのCT検査は、1cm以上のがんであれば発見できる。しかしそれ以下の小さながんは発見できないので、他の各部位のがん検診の変わりにはならない。胃がん・肺がんなど、各部位の検診は別途行ってください。そして手術で子宮を摘出した後でも、膣がん等が発見される場合もあるので、子宮がん検診は受診してくださいとのことでした。

◆ 第28回 カトレアの森 茶話会

日時:2009/6/18(木) 13:00~15:00
場所:新東病棟4階 第5会議室
内容:『患者が主役の“がん対策”』
お話:当会会長 郷内淳子
参加費:200円(年会費納入者は無料)

 たくさんの方にご参加いただけるようになり、会場が手狭になってきた為、今回から別の会場を使わせていただくようになりました。そして今回も大勢の方にお越しいただき、大変喜ばしいことです。

今回は、当会の会長である郷内がお話をさせていただきました。患者が主役の“がん対策”。
自身の病気や治療のこと、患者会に係わるようになったいきさつ、宮城県「がん対策推進協議会」委員としての2年間の活動、3月に参加させていただいたポーランドでの患者会国際会議の様子、そして本年度より厚生労働省のがん対策推進協議会の委員に任命頂き、国の委員になったこと。
自身の体験と、患者会を通じて多くの方々とふれあいを重ねた体験を通して、がん対策の必要性を感じ、患者たちの声をしっかり受け止めて、行政にきちんと届けることが自分の役目であり仕事という、凛とした決意を感じるお話でした。

ちょっと休憩をはさみ、後半はご参加のみなさまに、「最近はいかがですか?」と問いかけました。
たくさんのお声が上がり、患者さん同士でアドバイスのお声も多数あり、とても活発で大盛況という感じでした。みなさんがとても熱心で関心が高く、積極的であると感じました。そして話すこと、吐き出すこともやはり大事であることを感じました。今後、そういった機会ももっと検討したいと思いました。

◆ 好評のお楽しみ企画「日帰り温泉ツアー」に行ってきました!

日程: 2009/5/21(木) 11:00~15:00
場所: 仙台秋保温泉 ホテル『きよ水』

 毎回大好評の日帰り温泉ツアー。今回はホテル『きよ水』さんに行って参りました。
今回も晴天でとても気持ちのいいお天気でした!(カトレアの行事はいつも天候に恵まれます)
キラキラの新緑と色とりどりのお花が、まばゆいばかりにとても綺麗でした。

 まずはお食事。今回のお席は椅子とテーブルをご用意頂いたので、くつろぎやすかったことと思います。お馴染みのお顔あり、初めてお話するお顔あり、お仲間が広がっていき、楽しそうに語らう様子にスタッフも安堵いたしました。そして温泉は複数箇所にあり、写真に収めたいような素敵な露天風呂もありました。きっと皆様、ゆっくり楽しんでいただけたものと思います。

 温泉の方にも温かなお心遣いをいただき、お陰様で心もからだもほぐれ、リフレッシュできました。日帰り温泉ツアーは定期的に今後も開催してまいります。楽しみにお待ちください。

◆ 第27回 カトレアの森 茶話会

日時:2009/4/16(木) 13:00~15:00
場所:新東病棟7階 SGT室
内容:『タオル帽子作り教室』
参加費:200円(年会費納入者は無料)

今回の茶話会は初の試み。フェイスタオルとお裁縫道具を使って、手作り帽子を作ってみました!
治療中に脱毛を経験することがありますが、その際に被れる春夏用の帽子です。タオルだから吸湿性もよく洗いやすいので、使いやすいと思います。作り方は『岩手ホスピスの会』の皆様が作られているタオル帽子を参考にさせていただき、それを元に、楽で簡単な作り方を当会のスタッフが考案しました。普段あまりお裁縫をされない方も作りやすいと思います。

帽子作りは和気藹々と進み、ご参加のみなさまの楽しそうなお顔が印象的でした。道具や材料は
各自の持参でしたので、それぞれにお好みのものを持ち寄り、すてきな帽子がどんどん出来上がっていきました。ご自身のアレンジで、可愛い色の帽子に綺麗なレースのフリルやボタン、リボンなどをつけたり、美しいお花柄の帽子にぼんぼりがついたり・・みなさま思い思いに素敵に作っていらっしゃいました。お手製の可愛い帽子を被ることで、気持ちも明るくなれたら嬉しいですね。この帽子作りはとても喜んで頂けたご様子で、和やかで楽しそうな雰囲気と皆様の笑顔に安心いたしました。

◆ カトレアの森 お食事会

日時:2009/3/19(木) 12:00~14:00 
場所:「豪華絢爛な杜の都の新和食 “美和音(びわね)”」
参加費:1,700円

好評を博しているお楽しみ企画!今回はお食事会でした。
こちらの『美和音』さんは、仙台市中心部にありながら、そこだけ別世界の高級料亭のような風情で、
大変素敵なお店でした。完全個室制なので、他のお客様に気兼ねすることなくお話を楽しめるのが
とてもよかったです。お食事も、とても美味しく、舌でも目でも楽しめました。

2時間あまり、ご参加の皆さまそれぞれでお喋りに花が咲いておりました。お顔なじみの方もいらっしゃれば、初めてご参加いただいた方もいらっしゃり、とても和やかでいい会となりました。初めて会っても、そこは同じ治療の体験者同士、「そうそうそう!」「私も同じ!」「私はね~」など話はすぐ盛り上がり、
この、容易に分かり合えるのが、この会の良いところですね。

茶話会での勉強も好評を頂いておりますが、お楽しみ企画も毎回楽しみにしていただいているようで
ホッとします。吐き出して、笑って、パワーを充電して、また元気な顔でお会いできたら嬉しいです。

◆ 第26回 カトレアの森 茶話会

日時:2009/2/19(木) 13:00~15:00
場所:新東病棟7階 SGT室
内容:『最新の放射線治療』
講師:放射線治療科 准教授 小川 芳弘先生
参加費:200円(年会費納入者は無料)

がん治療の3本柱のひとつである放射線治療についてお話を伺いました。東北大では放射線治療患者は毎年増加しており、部位別では頭蓋部、乳腺、食道で全体の約半数を占めているそうです。
「はじめてのX線写真」から始まり放射線の歴史、仕組み、種類、放射線治療の分類、種類、治療の流れ、治療に伴う有害事象(副作用)、それに対する治療について教えていただきました。
※放射線治療の分類  ■根治的放射線治療(放射線治療で根治を目指す)
                ■姑息的放射線治療(症状をとる、腫瘍を少しでも小さくする)
                ■術前照射(手術で腫瘍をとりやすくするための照射)
                ■術中照射(手術中に直接病巣に照射)
                ■術後照射(術後再発予防のための照射)

最新の治療法である「粒子線治療」は到達する深さを調節することで、病巣部より深い部分には影響を与えないことが可能となり、正常組織に与える影響が小さくなるそう。ただし設備コストが高く、その為、治療費も高額となり、一人250~300万円ほどかかるそうです。日本で現在この治療が出来る施設は全部で8ヶ所あり、東北では福島県郡山市に「南東北がん陽子線治療センター」があります。

【子宮頸がんの放射線治療に伴う有害事象(副作用)】
■急性期障害:治療中~1ヵ月程度までに起こるもの。自然に治まることが多い。
          白血球減少・下痢・膀胱炎・放射線皮膚炎など。
■晩期障害:照射後数ヶ月以降に発生する障害。治りにくいことが多い。発生率は10%程度。
          放射線腸炎、難治性膀胱炎、子宮膣部潰瘍、下肢浮腫など。
治療には局所の安静が必要で、症状に応じて薬剤を使うそうです。晩期障害の治療には時間がかかるようですが、根気よくそれなりに治療をすれば、きちんと良くなっていけるそうなので安心しました。

また現在、放射感受性の遺伝子解析を研究中で、将来、放射線感受性遺伝子が判明すれば、個人個人の最小限の副作用で、最大限の治療効果を出す線量を決定できるようになるそうです。(オーダーメイドの放射線治療)
お話のあとには質問にお答えいただき、丁寧に回答していただきました。
放射線治療について、いろいろ詳しいお話が聞け、大変勉強になりました。